昭和47年7月集中豪雨にかかる災害

気象の状況

日雨量分布図(7月11日9時〜7月12日9時) 総雨量図(7月9日9時〜7月13日9時)
日雨量分布図(7月11日9時〜7月12日9時)

総雨量図(7月9日9時〜7月13日9時)

 梅雨前線の停滞のため、昭和47年7月9日夕刻から県下全般で雨が降りだした雨は、7月11日夕刻まで昇降を繰り返した。7月11日夕刻より、県北部を中心に非常に強い降雨が広がり、11日9時から12時9時までの24時間雨量は、下砦部で239o、津山で178oを記録した。その後、降雨は、12日まで終日続いたが、12日夜に前線が四国南岸まで南下して弱まったため、雨は小降りとなり、13日朝には止んだ。7月9日から13日までの総雨量は、下砦部、矢神で約450mm、久世、津山で約400mmに達する記録的な大雨であった。

降雨グラフ

【津山観測所】

総雨量 9日〜13日 457o
連続雨量 9日17時〜13日5時 411o 流域平均総雨量 344.7o
24時間雨量 11日9時〜12日5時 178o

津山観測所降雨グラフ

被災状況

 昭和47年7月11日から12日にかけて梅雨前線の大雨により、岡山県内では、死者16名、重軽傷43名、全壊270棟、半壊・一部損壊1,000棟、床上浸水3,588棟、床下浸水13,633棟もの被害が発生した。また、県内各地では、2,034箇所のがけ崩れが発生した。特に、被害が著しい地域のがけ崩れ発生箇所数は、勝山町で500箇所、中央町で324箇所、勝央町で200箇所であった。

山腹崩壊で倒れた校舎 − 高梁市伊賀町、順正短大 がけ崩れで倒壊した住家 − 勝田町久賀
山腹崩壊で倒れた校舎 − 高梁市伊賀町、順正短大 がけ崩れで倒壊した住家 − 勝田町久賀

主な被災箇所

岡山県新見市上市

 梅雨前線に伴う、連続雨量352.0o、最大日雨量172.0o、最大時雨量27.5oの降雨により、7月12日6時頃、地すべり性山崩れが発生した。山腹崩壊1.3ha、耕地埋没1.5ha、住宅・工場の倒壊浸水7戸、河川120m、国道200mの被害が生じた。地すべり性崩壊は東向山復面(傾斜40度、平滑斜面)で発生し、山麓の民家ならびに国道まで約4万?の土砂が押し出し、中腹部には約4万?の崩落土砂が残った。

災害復旧工事中の新見市上市の山腹崩壊箇所
災害復旧工事中の新見市上市の山腹崩壊箇所
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